振り返りを習慣にしたい #20210827

これは編集者の佐渡島庸平氏と、マンガ家のつのだふむさん、高堀健太(ホリプー)さんとの打ち合わせの振り返りです

振り返りを書くぞの決意

意味わからんくらい面白いマンガを描きたい。

意味わからんくらい面白いマンガを描きたいのだが、そのためにはそれ相応のスピードで成長しないといけない。

これまで正直自分の成長ポテンシャルを過大評価していて「とりあえず描いていたら成長するだろう」と思っていた。

しかし自分は思っていたよりサボり癖があるみたいで、自分のマンガが面白くならない問題と向き合うのにもたくさんの量を増やすのにももっと工夫が必要らしいことがわかってきた。

その工夫として、他人に見える状態での振り返りをすることにした。

自分が今マンガで行き詰まっていることや気づいたことをまとめることで、自分でそれを意識するのと、他の人から見て助けてもらいやすくするのが目的だ。

週に一回打ち合わせをしてもらえる環境にあるので、基本的にこのスタンスのやつを週に一回、週末に継続して書いていきたい。

先入観を取り払いたい

ここからは、今日の打ち合わせで思ったことを書く。

打ち合わせとその振り返りの中で出てきた、印象的な言葉を書き出してみる。

・フィクションの魅力は余計な情報を削れるところ

・秋野くんのマンガは記号をうまく使えてない

・「宿題」って言葉は「本番」と「本番じゃない」状態を作ってしまう

・自己弁護の言葉が出ちゃうなら一回黙る練習をしよう

・ちょっとしたことなら主張より問いの方が面白くなりがち

・「おれは他人に興味を持てない」ってマンガを描きなよ

どれも一回立ち止まって考える必要があると思った言葉なのだが、今回は一番印象的だった、最後の項目について書く。


「おれは他人に興味を持てない」ってマンガを描きなよ

この言葉が出てきた経緯はこんな感じだった。

この何回かの打ち合わせで、僕とホリプーさんは、マンガに描いてあるキャラクターや感情の描写が薄っぺらくなりがちという指摘をされていた。

そしてその原因は、描き方というよりは他人をしっかり観察できていないところにあり、そもそも他人にあまり興味を持てていないのでは?ということになった。

それに対して、これまで僕たちは「いやそんなことないと思うんですけどねぇ・・・」とか「そうかもしれないです(が、どう努力したらいいんじゃろうか)」と答えていたのだが、今回ホリプーさんがいつもとかなり違うことを言った。

「これまでは他人に興味を持ててないのが悪いことだと思ってて、反射的にそんなことないと答えていた。

けど、よく考えたら皆そんなもんじゃない?とか、他人への興味が薄いって悪いことか?と思うようになってきた」

みたいな内容だった。

それ聞いて佐渡島さんは「いいじゃん!」と反応し、そのあと言ったのが

「『おれは他人に興味を持てない』ってマンガを描いてみなよ。」

だった。

もしかしたらその悩みは皆持っているかもしれなくて、共感が生まれる面白いマンガになるかもしれない、とのことだった。

実際僕もそう思った。

というか、今振り返ると当たり前というかそうするしかないのだが、そのやりとりを見ていたときに感じたのは「そう思っていいんや!!?」だった。

いや、多分、意味わからんくらい面白いマンガを描くのを目指す身としては他人に興味を持つのは必要だと思う・・・けども。

でもだからといって、興味を持てていない現状を悪いことと断定して、どうやったらいいんじゃろかと迷うのはあんまり意味がない。

むしろ現状の「興味持てないって皆そうじゃないの?」って実感を出発点にマンガを描いてみることで、「実はあの人には興味持ててるな」とか、「自分にとって興味を持つってこういうことだな」みたいな気付きから少しずつ成長できるかもしれない。

みたいなことなのかと考えている。

今回の気づきで大事だと感じたのは、指摘されたこと(今回でいう他人に興味を持てていないこと)に対して、自分の中で良し悪しをジャッジして、よくないことだからと向き合わないようにする癖が思ったより深刻だったということだ。

今回のテーマは、日常でも打ち合わせでも自分がよく指摘されていたことだから分かったけど、似たような問題をいくつも無意識に見ないようにしているんだろうなと思う。

ちなみに最近僕は友達から「秋野くんは他人に興味があるように見えて、他人を面白がって見てるだけな気がする」と言われてう〜〜〜んそうかもと思った体験をしたので、そのあたりを出発点にマンガにしたい。

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秋野ひろ
僕が有名になった後「秋野ひろは俺/私が育てた」と公言できるようになります。

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