【備忘録】初めて110番した

秋野ひろ

先日、人生で初めて110番通報をする機会があったので、覚えとこうと思って書いたメモです。
特にクライマックスもオチもないので、めちゃくちゃ暇な方向けです。

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自宅にいると、窓の外から「ジリリリリリリ!」って音が聞こえてきた。

ドアを開けてみると、思ったより大きい音で、これが自分のアパートの火災報知器とかやったら怖いなと思って一旦外に出た。

外に出たら音源は隣のマンションだったっぽく、住人と思われる人が10人くらい外に出ていた。

目覚まし時計100個を一部屋に詰め込んだんじゃないかというくらいの音量で、何が起こっとるんかわからんけど野次馬ノリというか非日常感でテンションが上がった。

近くの人が外に出て音源だけ確認して家に帰って行ったり、音が鳴ってるマンションの住人が窓から顔を出してキョロキョロしている様子を10分ほどぼーっと眺めていた。


そういやこれ警察とか来んのかなーと思ったとき、消防車を誰も呼んでないマンガがフラッシュバックして、「こういうことか!!」と思った。

誰か通報しとるやろ、とか、火事かどうかもわからんしなぁ、みたいな気持ちが無意識にあって、警察に通報する考えが10分間浮かびすらしなかったことに驚いた。

緊張感と高揚感で人生で初めて110番通報をした。

通報内容と僕の名前や住所を聞かれ、「では警察を向かわせますね」と言われて電話が終わった。

今から向かわせるってことは他の人は通報してなかったのかなと思い、クイズ大会で自分だけ正答したみたいな、周りを出し抜いたような気持ちになった。


電話を終えてしばらくすると野次馬テンションも冷めてきて、単純に音がうるせえなぁーと思うようになってきたので家に帰ることにした。

と、そのタイミングで音が鳴り止んだ。

気付くと住人も各々部屋に戻っていて、一瞬でいつもの家の周りの雰囲気に戻った。

急にさっき個人情報を聞かれたことを思い出して、これは悪戯電話と思われるのでは…?と不安になって、もう一度警察に電話して、音が鳴り止んだ報告をした。

しばらくすると、またその音が鳴り響いた。悪戯電話じゃないことを証明してくれてる感じがして変に安心した。


部屋に戻った。

警報音は、1分単位で鳴ったり止んだりを繰り返し、何回目かで鳴らなくなった。

部屋で冷静になって音を聞いていると、「これ単に目覚まし時計のスヌーズ機能では…?」という気がしてきた。

それにしては音がデカすぎる気もするが、大音量の目覚まし時計を5台くらい同時にセットして外に出てしまった人がいたのかも…

そうだとするととんだ人騒がせな通報だと不安になり、もう一回外に出た。

住人はいなかったがパトカーと消防車が泊まっていて、警察官や消防士が見えるだけで6人くらいいた。

警察官たちの近くに一人で突っ立っているのも気まずいので、のんびり「ん、なんかあったんすか?」という顔でゆっくりコンビニの方に向かった。

緊急時に備えている人たちを、仮に目覚まし時計のためにこんな大人数呼んでしまったと思うと申し訳ない気持ちになり、いっそ小火であれと思った。

警察官の隣を通るとき、トランシーバーに向かって「301号室から307号室の住人に確認したところ、火災関係の情報は無し」と言っているのだけ聞こえた。

マジでただの目覚まし時計じゃないんか。


一旦最寄りのコンビニに行ってから家の方に戻った。

その間5分くらいなのにもう消防車もパトカーもいなくて、音の理由が大したことではなさそうなことが想像された。

周辺はまたいつも通りの雰囲気で、誰かに結局音の理由が何だったのか聞くこともできず、理由を知りたい気持ちと目覚まし時計で警察を出動させたかもというモヤモヤだけ残った。

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秋野ひろ

僕が有名になった後「秋野ひろは俺/私が育てた」と公言できるようになります。

秋野ひろ
マンガ家。コルクインディーズ。描きたい感情、描いたマンガのアーカイブ、日記に使いがちです。