幻覚を見てみた感想【ガンツフェルト効果】

今月のはじめ、「薬物を使用せずに幻覚を体験する方法が話題」という記事がバズっていた。


調べてみたところ、準備物も安価で、方法も手軽だった。


僕はこれまで幻覚を見たことがない。


どんなものなのか興味がわき、本当に見られるのか試してみることにした。


【幻覚を見るにも準備から】


幻覚を見るための手順は、大きく分けると

1、視界を真っ白にするためのアイマスクをつくり

2、YouTubeで流したホワイトノイズを聴きながら待つ

というものらしい。


まずはマスクをつくることにする。


目を覆えるサイズに紙を切って、とりあえず顔にかぶせてみる。


多分それだけだと鼻の方に隙間ができているので、コットンを貼ってその隙間を塞ぐ。


顔から落ちないように、輪ゴムとかマスクの紐とかで固定したら完成。




装着してみるとこんな感じ。


あんまり外では使いたくない見た目をしている。


次に、ユーチューブでホワイトノイズを流す。


電気をつけたままマスクとイヤホンをつければ準備完了。


なんとなく目の前の景色に集中する方がいいと思ったので、ベッドに寝転がってリラックスできる状態で待つことにした。


【さあ、幻覚は目の前だ!】


ここからは、自分に起こった変化を順に追っていくことにする。


最初の5分くらいは何も起こらず、ただ白い紙を眺めているだけだった。


イヤホン越しのノイズがうるさいなあとか思いながらひたすら待つ。


ただあまりに真っ白なので、白い紙が目の前にあるというよりは、見渡す限り白い空間に立たされているような気分になった。


少しずつノイズにも慣れてきた。部屋で回している換気扇みたいに、意識しないと気にならなくなる感じ。


多分10分ほど経ったあたりから変化が起きた。


視界に薄い赤とか黒っぽい影が見えるようになってきた。


一応、幻覚は見えたことになる。

絵で描くとこんな感じ。割と再現度は高いと思う。


こんな影が水の波紋みたいに動きながら、濃くなったり薄くなったりした。


そこからしばらくすると、真っ黒な影が迫ってきた。

これも波のように濃くなったり薄くなったりする。

もちろん目の前にあるのは白い紙だけなのだが、もし自分の手で影をつくって、近づけたり遠ざけたりしたらこんな風に見えそうだなと思った。


それも終わると、いよいよ目前が真っ黒になった。

普段、目を閉じてしばらくしていると、なんか黒いつぶつぶが動いているのが見えたりすると思う。


それと同じ視界が、白いはずの紙に投影されているようだった。


目を開けているのか閉じているのかわからなくなってくる。


思わず「うわあ」と声を出した。


そこで気付いたのだが、声を出したり、手をぎゅっと握ってみたり、視覚以外の感覚に集中してみても、幻覚は変わらずにそこにあった。


試しに3秒ほど目を閉じてみた。


一度幻覚は消えて、視界は真っ白に近くなった。

さっきまでみたいに明らかに変なやつは消えたけど、「白色」ってこんなんでしたっけ?みたいな感覚。


そのまま放置しておくと、また同じように赤とか黒の影が現れて、視界が真っ黒になった。


一度目よりも変化は早かった気がする。


黒のつぶつぶを眺めていると、その動きと、聴いているホワイトノイズのリズムに関連がありそうだと気づいた。


ホワイトノイズは基本的に雨音とかテレビの砂嵐みたいな雑音が続くだけだが、音の大小とか、大きい音のテンポみたいなものがあって、「音が速くなった」と感じると、視界の粒々も速く動いた。


ホワイトノイズが加速する飛行機みたいな音を出していたとき、黒い視界の中に色のついた光が見えてきた。

光が奥の方に逃げて、それをずっと追い回している幻覚がひたすら続いた。


『天空の城ラピュタ』で龍の巣に飛び込むときとか、映画版『この世界の片隅に』で(ネタバレのため詳細は伏せるけど)メインキャラのひとりに不幸があったときの映像に似てるな、と思った。


そこからは変化が無かったので一度中止した。


最初に始めてから1時間弱が経っていたらしい。


体感だと30分くらいのつもりだったので少し驚いた。


【感想】


正直、思っていたのよりはショボかった。


科学的に正しいかは知らないが、「暇すぎて混乱した視覚が、ホワイトノイズからイメージを連想させて勝手に作り出した映像」を見たのだと思う。


「幻覚」という言葉のせいで恐ろしいものに感じたが、目の錯覚のひとつくらいの気分だった。


【こんな幻覚が見たい!】


今回僕は抽象的な映像しか見ることができなかったが、ネットで調べてみるとカラフルな動物が見えたという人も多かった。


幻覚で出て来たぼやぼやしたイメージの中から、自分のよく知る形を見つけることができればいいのではと予想している。


雲を見て他の何かに見立てるのが得意な人とかは、もっとたのしい幻覚が見れるのかもしれない。


僕もよりよい幻覚が見れる日を目指して、定期的に挑戦していこうと思う。


【幻覚の有用性】


本筋とは関係ないが、無心で目の前の景色を見つめる作業が続くので、これをやるとめちゃくちゃ眠くなる。


生活リズムを調整する必要があったり、まだ眠くない時間に寝ないといけないときは、この幻覚チャレンジをしてみようと思う。


ただ電気とYouTubeをつけっぱなしにすることになってしまうので、そこは工夫を考えたい。


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【参考にした記事】

【オススメのホワイトノイズ】


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