【短編集】

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ノート

『I novel』(星新一風2次創作)

N氏の心の中には、いつも一冊の絵本があった。

昔、保育所で一度だけ読んだ本。主人公の冒険物語だ。
その内容はN氏の小さな世界を無限に広げた。綴られる言葉の1つ1つが、N氏の小さな胸を躍らせた。
それからの彼が経験した劇的な出来事は、全てその本に重ね合わせた。大きな岐路に立ったときは、その本の主人公になりきって選択を下した。
N氏はその六十余年の人生を、そうして歩んできた。特別華やかではなかったが

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私の方が先にスキだったもん・・・
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