秋野ひろ

マンガ家。描きたいテーマのアーカイブに使ってます。

時の差婚(7000字)

作り笑いに気付いたのはそのときが初めてだった。
 小さな笑い声を上げた彼女は、きっと泣いていた。

僕が定年退職した頃、一般人もタイムマシンを使えるようになった。

 高校生のときに知り合った妻、チサも同じ年に仕事を辞めた。家族にも恵まれた。退職金も十分にある。僕は自らの余生に何ら不満があるわけではなかった。
 ただ、過去にある未練があった。

 あれは高校2年のバレンタインデーだ。毎年僕には無縁

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